子供の防犯に死角は無い?見晴らしがよい道路でも危険な理由とは?
2015/07/30
最近小学校では住んでいる地域の「ハザードマップ」などが作られて、子供の防犯の意識を高める学習が行なわれているのをご存知ですか?
これだけ学校でも防犯対策が練られて取り組んでいるのに、子供が犠牲になってしまう事件は後を立たないのが現状です。「危険な場所」は見晴らしのいい場所にも潜んでいるのです。
周りから全部見渡せる田んぼ道の通学路。見晴らしはいいけれど…
田んぼの真ん中に一本道となっている通学路では、とても見晴らしがいいので「危険」とは一見無関係のように思いますよね。
しかし、実際こうした田んぼ道で、不審者による声かけや、子供の誘拐事件など、被害に遭う子供が、こうした見晴らしのいい場所で事件に巻き込まれていることに驚きます。
その理由として考えられるのは、見晴らしはいいけれども、周辺に住宅や店もなく、注意警戒するような場所ではなかったために、かえって人からの視線が注がれることがなかったのです。ですから、いくら見晴らしがいい場所だとしても、子供にとっては安全な場所とは言い切れません。
人目のつくにぎやかな商店街。これだけ人通りも多い道なら安全なはず…
先ほどのように、人目が付かないことが危険な場所になってしまったことを考えると、賑やかな駅前の商店街などでは、常に人の視線が注がれていますから、子供にとっても安全な場所であると思われがちです。
だけど、犯罪者目線に立ってみると、子供を狙うにはまずどの子にしようかとターゲットをしぼるために、子供が集まりそうな場所へ出かけるでしょう。人が多いということは、「紛れ込みやすい」状態でもあるので、逆に犯罪者にとっては好都合だと考えられるのです。
しかも、人通りが途絶えてしまえば、そこは一瞬にして「人目の付かない場所」となり、そんなタイミングを見計らって犯罪者は動き出します。
さらに覚えておきたいのが、人通りが多くなり過ぎてしまうと、人の視線はたくさんの情報で溢れてしまい、「視線のピントがぼやけてしまう」ということです。
そこで何か犯罪が起こっても見落とされてしまったり、視界に入っていたとしても、その情報だけを思い出して拾い出す作業が難しくなってしまう事があるので、たとえ人通りがあって人の視線が常にある場所でも、危険がひそんでいると言わざるを得ないのです。
親子で地域を見て回り、「安全」だと思われているような場所でも「危険」は潜んでいることを伝えていくことが大切です
このように、子供を狙った犯罪は「見晴らしがいい場所」でも、「人目のつくにぎやかな場所」でも実際に起きています。学校や地域で作る「ハザードマップ」を信用しすぎて、「危険箇所以外なら安全だから大丈夫!」と子供が思ってしまうと、こうした事件に巻き込まれてしまう可能性は否定できません。
親子で買い物に出かけたついでなどに、「ここはよく見えるけど、誰もいないと『助けて!』も聞こえないよね?1人じゃなくてみんなで遊べば安心かもね」などと、「自分を守る方法」を伝えて、犯罪から子供を守っていきましょう。
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